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Question 1
田中さんはインターネットの接続が突然切れてしまい、サポートセンターに電話しました。オペレーターの山田さんが対応しています。
山田:「まず、モデムの電源を一度切って、30秒待ってからもう一度入れてみてください。」
田中:「はい、やってみます。…やりました。でも、まだつながりません。」
山田:「わかりました。次に、ルーターのランプの色を確認していただけますか?」
田中:「ランプですね。えっと、オレンジ色に点滅しています。」
山田:「それでは、設定の初期化が必要かもしれません。ルーターの裏にある小さなボタンを10秒間押し続けてください。ただし、この操作をすると、現在の設定がすべてリセットされますので、ご注意ください。」
田中:「すみません、確認なんですが、そのボタンを押すと、今まで設定していたパスワードなども全部消えてしまうということでしょうか?」
田中さんの最後の発言の目的として最も適切なものはどれですか?
- 山田さんの説明に不満を感じて、別の解決策を提案するよう求めている。
- 操作を実行する前に、その操作がもたらす結果の範囲について確認し、理解を深めようとしている。 (correct answer)
- 山田さんが説明を省略したと感じたため、手順の詳細をもう一度最初から説明するよう依頼している。
- 初期化の操作を自分では行えないと伝え、技術者の派遣を間接的に要求しようとしている。
Explanation: この問題では、会話の流れから「発言の目的・意図」を読み取る力が試されています。登場人物が「なぜそのセリフを言ったのか」を文脈から推測するタイプの問題です。
田中さんは、山田さんから「初期化するとすべての設定がリセットされる」という警告を受けました。その直後に「パスワードなども全部消えてしまうということでしょうか?」と確認しています。これは、操作を実行する前に「何が消えるのか」という結果の範囲を具体的に理解しようとしている発言です。すみません、確認なんですがという前置きも、単純な聞き直しではなく、慎重に内容を確認しようとするニュアンスを示しています。したがって、Bが正解です。
Aは誤りです。田中さんは別の解決策を求めておらず、山田さんへの不満も会話から一切読み取れません。Cは誤りです。田中さんは手順の詳細を最初から説明し直すよう求めているのではなく、「初期化の結果として何が消えるか」という一点を確認しているだけです。Dは誤りです。田中さんは自分で操作できないとも、技術者の派遣を求めているとも言っておらず、この解釈は会話に根拠がありません。
学習のコツ: 発言の目的を問う問題では、直前の相手の発言と、それに対してどんな言葉で反応しているかを必ずセットで確認しましょう。「確認なんですが」「〜ということでしょうか?」などの表現は、理解確認を示すサインです。
Question 2
高橋さんは職場のプリンターが動かなくなったため、社内のITサポートデスクに問い合わせています。
ITサポート:「確認しましたところ、プリンタードライバーが古くなっているようです。最新のドライバーをインストールすれば直ると思います。今から遠隔操作で対応しますが、よろしいですか?」
高橋:「はい、お願いします。あ、その前に一つ確認してもいいですか。遠隔操作の間、私のパソコンで作業中のファイルは、保存しておいたほうがいいでしょうか?」
高橋さんが「その前に一つ確認してもいいですか」と前置きした上で質問した行動の意図として最も適切なものはどれですか?
- ITサポートの技術的な能力に不安を感じているため、作業開始を遅らせて別の解決策を提案する時間を稼いでいる。
- ファイルの保存方法がわからないため、ITサポートに代わりに保存作業を行ってもらえるかを確認している。
- 遠隔操作という方法に同意していないことを遠回しに伝え、別の対応方法を選ぶ権利を主張している。
- 解決策を実施する前に、その過程で自分のデータや作業に影響が出る可能性について確認し、事前に対策を取ろうとしている。 (correct answer)
Explanation: このような問題では、登場人物の発言の意図や心理的背景を読み取ることが求められます。表面的な言葉だけでなく、「なぜそう言ったのか」を文脈から推測しましょう。
高橋さんは「はい、お願いします」と遠隔操作に同意した直後に、「その前に一つ確認してもいいですか」と前置きしています。この前置きは相手への配慮を示しつつ、話題を切り出す丁寧な表現です。その後の質問内容は「作業中のファイルを保存しておいたほうがいいか」というもの。つまり、遠隔操作が始まる前に、自分のデータへの影響を把握して、必要なら事前対策(ファイルの保存)を取ろうとしているのです。これがDの「事前に対策を取ろうとしている」という解釈に一致します。
Aは誤りです。高橋さんはすでに「お願いします」と同意しており、作業を遅らせたり別の解決策を求めたりする様子は一切ありません。Bは「保存方法がわからない」という根拠がどこにもなく、ITサポートに代わりにやってもらう意図も読み取れません。Cについては、高橋さんは遠隔操作に明確に同意しており、反対意見を遠回しに伝えているとは解釈できません。
学習のポイント:日本語の問題では、丁寧な前置き表現(「確認してもいいですか」など)が何のためにあるかを考える習慣をつけましょう。前置きの後の発言内容が、その人物の本当の目的を示しています。
Question 3
会社員の佐藤さんは、注文した商品が届いていないため、通販会社のカスタマーサービスに連絡しています。
担当者:「お調べしたところ、配送業者のシステムで一時的なエラーが発生し、お荷物の追跡情報が更新されていない状態です。実際には配送は通常通り進んでおり、明後日には届く予定です。」
佐藤:「そうですか。つまり、荷物自体は問題なく動いているけれど、追跡システムだけがおかしいという理解でよろしいでしょうか?」
担当者:「はい、おっしゃる通りです。」
佐藤:「わかりました。では、もし明後日になっても届かない場合は、どうすればいいですか?」
佐藤さんが「つまり、荷物自体は問題なく動いているけれど、追跡システムだけがおかしいという理解でよろしいでしょうか?」と言った意図として最も適切なものはどれですか?
- 担当者の説明が信用できないと感じているため、証拠となる書類の提示を間接的に求めている。
- 担当者が説明した内容を自分の言葉で言い換えることで、自分の理解が正しいかどうかを相手に確認させている。 (correct answer)
- 問題の原因が配送業者にあることを強調することで、通販会社の責任を免除しようとしている。
- 担当者の説明が複雑すぎると感じたため、もっとわかりやすい言葉での再説明を暗に要求している。
Explanation: この問題では、会話の中で話し手がある発言をした**意図(いと)**を読み取る力が試されています。発言の表面的な意味だけでなく、なぜその人がそのように言ったのかを考えることが大切です。
佐藤さんの発言「つまり、〜という理解でよろしいでしょうか?」に注目してください。「つまり」は話の内容を自分なりにまとめ直すときに使う表現です。そして「〜という理解でよろしいでしょうか」は、自分の解釈が合っているかどうかを相手に確認する丁寧な表現です。佐藤さんは担当者の説明を聞いたうえで、その内容を簡単な言葉に言い換え、「私はこう理解しましたが、正しいですか?」と尋ねています。これがBの「自分の言葉で言い換えることで、自分の理解が正しいかどうかを相手に確認させている」に当たります。
Aは不正解です。佐藤さんは書類の提示を求めておらず、担当者を疑う様子もありません。Cは不正解です。佐藤さんは責任の所在を議論しておらず、通販会社を免除しようとする意図は会話に見られません。Dは不正解です。佐藤さんは「説明が難しい」とは言っておらず、再説明を求めているわけでもありません。むしろ自分でまとめて確認しているので、逆の行動です。
学習のコツ:「つまり〜でよろしいでしょうか」のような表現が出たら、それは「確認・言い換え」のパターンだと覚えておきましょう。意図を問う問題では、使われている言葉の機能(何をするための表現か)に着目することが重要です。
Question 4
大学生の林さんは、履修登録でトラブルが起き、教務課に相談しています。
教務課職員:「申請期間はすでに終了していますが、特別な事情がある場合は教授の署名入りの申請書を提出すれば、例外として受理できる場合があります。」
林:「その場合、申請書はどこで入手できますか?」
職員:「教務課の窓口でお渡しします。」
林:「わかりました。あの、一点確認させてください。教授の署名をもらった後、申請書はここの窓口に直接持ってくればいいですか?それとも、別の場所に提出する必要がありますか?」
林さんが最後にした質問の機能として最も適切なものはどれですか?
- 職員の対応に不満を持ち、別の担当者に変わってもらうよう遠回しに求めている。
- 解決策の手順として示された提出先について、曖昧な点を残さないよう具体的に確認している。 (correct answer)
- 職員が提出先の説明を意図的に省いたと指摘することで、説明責任を果たすよう促している。
- 申請書の提出方法が複数あることをすでに知っており、どれが最も効率的かを職員に選ばせようとしている。
Explanation: この問題は、会話の中で発言が果たす語用論的機能(pragmatic function)を問うています。発言の表面的な意味だけでなく、その発言が会話の流れの中で「何をしているか」を考えることが重要です。
林さんの最後の発言を見てみましょう。職員から「申請書を提出すれば受理できる場合がある」と説明を受けた後、林さんは「署名をもらった後、ここの窓口に直接持ってくればいいですか?それとも、別の場所に提出する必要がありますか?」と尋ねています。これは、職員が提示した解決策の手順の中で不明確だった点(提出先)を、二択の形で明示的に確認している発言です。Bが正解です。
各選択肢を見ていきましょう。Aは「不満を持ち、別の担当者を求めている」という解釈ですが、林さんの発言には不満や拒否の表現は一切なく、むしろ丁寧に手続きを進めようとしています。Cは「説明を意図的に省いたと指摘している」という解釈ですが、林さんは職員を非難しておらず、単純に情報を求めているだけです。Dは「複数の方法をすでに知っていて選ばせようとしている」という解釈ですが、テキストにその根拠はありません。林さんは知識がないからこそ確認しているのです。
学習のコツ:会話機能の問題では、「この人は何を達成しようとしているか」という視点で発言を読みましょう。感情的な解釈や、文脈にない情報を含む選択肢は罠である場合が多いです。
Question 5
中村さんは購入したスマートフォンの画面が突然真っ暗になるという問題で、メーカーのサポートに電話しています。
サポート担当:「症状からすると、ソフトウェアのバグの可能性が高いです。アップデートファイルをお送りしますので、それをインストールしていただければ解決するかと思います。」
中村:「そのアップデートをインストールすると、今スマホに入っている写真やアプリのデータはどうなりますか?」
担当:「基本的にはデータは保持されますが、念のためバックアップを取っていただくことをお勧めします。」
中村:「わかりました。バックアップをとってからインストールすれば、問題は解決すると考えてよいでしょうか?それとも、インストール後にほかの手順が必要になることもありますか?」
中村さんの最後の発言について、この発言が果たしている役割として最も正確なものはどれですか?
- 担当者が提示した解決策に疑問を持ち、別の解決手段と比較検討するための情報を集めている。
- 担当者の説明が不十分だと感じたため、手順全体をもう一度最初から説明し直すよう求めている。
- 提示された解決策の完全性と、その後に追加の対応が必要かどうかを確認することで、解決の見通しを明確にしようとしている。 (correct answer)
- インストール作業を自分では行えないと伝え、担当者に遠隔操作での対応を依頼しようとしている。
Explanation: この問題は、会話の中で発言が果たす**コミュニケーション上の役割(発話機能)**を問うています。会話分析では「何を言ったか」だけでなく「なぜその発言をしたか」を読み取ることが重要です。
中村さんの最後の発言を注意深く読むと、二つの質問が含まれています。「バックアップをとってインストールすれば問題は解決すると考えてよいでしょうか?」という部分では解決策の完全性を確認し、「インストール後にほかの手順が必要になることもありますか?」という部分では追加作業の有無を尋ねています。つまり、中村さんは担当者の提案を整理し、解決までの全体像を把握しようとしています。これがCが正解である理由です。
Aが間違いなのは、中村さんが「別の解決手段」と比べようとしている様子は一切なく、提示されたアップデートという方法を前提として話しているからです。Bについては、「最初から説明し直すよう」求めている箇所は存在せず、むしろ担当者の説明を理解した上で追加確認をしています。Dは最も大きな誤読で、遠隔操作や自分では作業できないという内容は発言に含まれていません。
学習のコツ:発話の役割を問う問題では、発言内容を「動作」に変換して考えましょう。「確認している」「依頼している」「反論している」など、行動として捉えると選択肢の違いが鮮明になります。
Question 6
会社員の伊藤さんは、給与の振り込みに誤りがあったため、経理部の担当者に相談しています。
経理担当:「確認しましたところ、先月分の残業代の計算に誤りがありました。差額は来月の給与と一緒に支払います。」
伊藤:「ありがとうございます。差額というのは、具体的にいくらになりますか?」
経理担当:「8,500円です。」
伊藤:「わかりました。来月の給与明細には、その8,500円が別の項目として記載されるのでしょうか?それとも、通常の給与に含まれてしまうため、区別がつかなくなりますか?」
伊藤さんの最後の質問が示しているコミュニケーション上の行動として最も適切なものはどれですか?
- 解決策の実施後に自分で内容を確認できるよう、差額の記載方法という具体的な詳細について確認している。 (correct answer)
- 経理担当者のミスを公式に記録に残したいと考え、書面での謝罪文を間接的に要求している。
- 差額の金額に納得していないため、計算方法の根拠となる資料の提出を求めている。
- 来月の給与明細の受け取り方法が複数あることを確認しており、自分に都合のよい受け取り方を選ぼうとしている。
Explanation: この問題では、会話の中で話し手がどのようなコミュニケーション上の意図を持っているかを読み取る力が試されています。伊藤さんの最後の発言の内容と目的を正確に分析することがポイントです。
伊藤さんは「8,500円が別の項目として記載されるのか、それとも通常の給与に含まれてしまうのか」と尋ねています。これは、来月の給与明細を受け取ったときに自分で差額の反映を確認できるかどうかを事前に把握しようとする行動です。つまり、解決策が正しく実施されたことを後から自分でチェックできるよう、記載方法という具体的な詳細を確認しているのです。これがAが正解である理由です。
Bは「書面での謝罪文を求めている」と解釈していますが、伊藤さんの発言には謝罪や記録に関する言及が一切なく、根拠のない読み取りです。Cは「計算方法の根拠を求めている」としていますが、伊藤さんはすでに金額(8,500円)に「わかりました」と納得しており、計算の根拠に疑問を呈していません。Dは「給与明細の受け取り方法を選ぼうとしている」としていますが、伊藤さんが聞いているのは受け取り方法ではなく、明細書上の記載の区別についてです。
会話問題では、発言の表面的な言葉だけでなく「なぜそれを聞いているのか」という話し手の目的に注目する習慣をつけましょう。選択肢に書かれていないことを読み込む選択肢は誤りになりやすいです。
Question 7
次の会話を読んでください。
松本さん(患者):「処方された薬を飲み始めたのですが、少し胃が痛くなります。」
薬剤師:「それは副作用として出ることがあります。食後に服用していただくと症状が和らぐ場合が多いです。」
松本さん:「今は食前に飲んでいました。食後に変えれば大丈夫ということですね。」
薬剤師:「はい、まずはそれをお試しください。」
松本さん:「わかりました。もし食後に変えても胃の痛みが続く場合は、自分の判断で服用をやめてもいいですか?それとも、必ず薬剤師か医師に相談する必要がありますか?」
松本さんの最後の質問はどのような場合に対処法を確認していますか?最も適切な説明を選んでください。
- 提案された解決策を試みた後も問題が解決しなかった際に取るべき次のステップについて、具体的に確認している。 (correct answer)
- 薬剤師の提案する解決策に信頼を置いておらず、自己判断で服用をやめる許可を正式に得ようとしている。
- 胃の痛みが副作用ではなく別の病気の可能性があることを示唆し、追加の検査を要求している。
- 薬剤師ではなく医師に直接相談したいという意思を、間接的かつ丁重に表明している。
Explanation: 会話問題を読む際は、「話者が何を実際に聞いているのか」を正確に把握することが重要です。表面的な言葉だけでなく、会話の流れと発言の意図を読み取る力が問われています。
松本さんの最後の発言を丁寧に分解してみましょう。彼女はすでに薬剤師から「食後に変えてみて」という提案を受け入れています。その上で「もし食後に変えても痛みが続く場合は…」と条件を設定し、「自己判断でやめていいか、それとも相談が必要か」という次の行動の選択肢を確認しています。つまり、提案された解決策を試した後も問題が残った場合の対処法を聞いているのです。これがAが正解である理由です。
各選択肢の誤りを確認しましょう。Bは「薬剤師を信頼していない」と解釈していますが、松本さんは「わかりました」と一度提案を受け入れており、不信感の根拠はありません。むしろ相談すべきかどうかを丁寧に確認している姿勢は協力的です。Cは「別の病気の可能性を示唆し、追加検査を要求している」と述べていますが、会話にそのような内容は一切登場していません。情報を読み込みすぎる典型的なミスです。Dは「医師に直接相談したい意思を表明している」としていますが、松本さんは「薬剤師か医師か」と両方を並列で挙げており、医師だけを希望しているわけではありません。
会話問題では、話者の言葉を過大・過小解釈しないことが鉄則です。書かれていない意図を読み込まず、実際の発言内容に忠実に答えを選ぶ習慣をつけましょう。
Question 8
次の会話は、オンラインショッピングでサイズ違いの商品が届いた藤原さんが、カスタマーサポートとチャットでやりとりしている場面です。
サポート:「大変失礼いたしました。正しいサイズの商品をあらためて発送いたします。お手数ですが、お届けした商品は同封の返送用ラベルを使って返品してください。」
藤原:「わかりました。返品と新しい商品の発送は同時進行ですか?それとも、返品が確認されてから新しい商品が発送されますか?」
サポート:「返品の確認後に新しい商品を発送いたします。」
藤原:「なるほど。返品が確認されるまでにどのくらいの時間がかかりますか?また、確認が取れたらメールで連絡は来ますか?」
藤原さんが最後に二つの質問をまとめて行った目的として最も適切なものはどれですか?
- サポートの対応が遅いことに不満を示し、上位の担当者への引き継ぎを間接的に要求している。
- 自分が返品作業を確実に行ったことを証明できるよう、手続きの記録方法を確認している。
- 返品の手順が複雑すぎると伝えることで、返品なしでの交換対応に切り替えるよう交渉している。
- 解決策の進行に関わる時間的な見通しと、自分が状況を把握できる通知の仕組みについて、同時に確認している。 (correct answer)
Explanation: 会話の読解問題では、発言の「表面的な内容」だけでなく、その発言が果たしている機能・目的を正確に捉えることが重要です。藤原さんの最後の発言を分析してみましょう。
藤原さんは「返品確認までにどのくらい時間がかかるか」と「確認後にメールで連絡が来るか」という二点を同時に尋ねています。前者はプロセスの所要時間(時間的な見通し)、後者は自分が状況の進展を知るための通知の仕組みを確認するものです。つまり、Dが正解です。解決策がどう進むかを把握するための実務的・情報収集的な質問をまとめて行ったと理解できます。
各誤答を見てみましょう。Aは「不満を示している」「上位担当者への引き継ぎを要求している」と読み取っていますが、藤原さんの発言には批判的なトーンや要求は一切含まれていません。Bは「返品作業を証明するための記録確認」と解釈していますが、発言のどこにも自分の行動の証明に関する意図はなく、関係のない読み込みです。Cは「返品なしの交換に切り替えるよう交渉している」と主張していますが、藤原さんは返品手順に従う旨を既に了承しており、交渉の意図は全く示されていません。
学習のコツ: 会話読解で「目的を問う問題」が出たら、発言のトーン(批判的か?中立か?)と、実際に使われている語句の機能(確認・要求・交渉など)を区別して考えましょう。感情や裏の意図を過剰に読み込む選択肢は、多くの場合トラップです。
Question 9
次の会話は、電気代の請求額が急に高くなったことを不思議に思った渡辺さんが、電力会社に電話している場面です。
電力会社担当:「お調べしたところ、お客様のお宅では先月から新しい料金プランが自動的に適用されておりました。このプランは夜間の電力使用量が多いご家庭向けのものです。元のプランに戻すことが可能ですが、いかがでしょうか。」
渡辺:「それはお願いしたいのですが、元のプランに戻すと、先月の差額分は返金されますか?それとも来月以降の請求に反映されるだけですか?」
担当:「先月の差額分は来月のご請求から差し引く形で対応いたします。」
渡辺:「わかりました。では、来月の請求書には、差し引かれた金額がどこかに明記されますか?それとも、単純に請求金額が少なくなるだけで、内訳は記載されませんか?」
渡辺さんが最後に確認した内容が、前の質問(差額の返金方法)と異なる点は何ですか?
- 前の質問は返金が行われるかどうかという事実の確認であったが、最後の質問は返金の内容が請求書上で透明性をもって確認できるかどうかという記録の可視性についての確認である。 (correct answer)
- 前の質問は料金プランの変更を要求するものであったが、最後の質問はその変更が正しく処理されたかを担当者に証明させるための手続き的な確認である。
- 前の質問は電力会社の責任を追及するものであったが、最後の質問は自分が被った損害の補償額を正確に計算するための情報収集である。
- 前の質問は返金の時期についての確認であったが、最後の質問は返金を自分で受け取る方法を選択するための確認である。
Explanation: この問題では、会話の中で質問の性質がどのように変化しているかを正確に読み取る力が試されています。渡辺さんの二つの質問を比較するとき、「何について聞いているか」だけでなく「なぜ聞いているか」という目的の違いに注目しましょう。
前の質問(「差額分は返金されますか?来月以降に反映されるだけですか?」)は、返金という事実がどのように処理されるか、つまり返金の方法・タイミングを確認するものです。一方、最後の質問(「差し引かれた金額が明記されますか?内訳は記載されませんか?」)は、返金が行われることはすでに理解した上で、その金額が請求書上で視覚的に確認できるかどうか、つまり記録の透明性・可視性を確認しています。これがAが正解である理由です。返金の「有無・方法」から「記録としての見え方」へと質問の焦点が移っているのです。
Bは誤りです。前の質問はプランの変更要求ではなく、すでに変更を了承した後の返金方法の確認です。Cは誤りで、渡辺さんは電力会社の責任を追及しているわけではなく、丁寧に情報を確認しているだけです。損害の計算という意図も読み取れません。Dは誤りです。前の質問は返金の「時期」ではなく「方法・形式」の確認であり、最後の質問も自分で受け取り方法を選択するものではありません。
会話問題のコツ:各発言の「表面的な内容」と「発言の目的・意図」を区別して読む習慣をつけましょう。質問が変化するとき、その背後にある関心事の移り変わりを追うことが重要です。
Question 10
次の会話は、アパートの住人である木村さんが管理会社に電話している場面です。
木村:「先週から台所の蛇口から水漏れがしていて、困っています。」
管理会社担当:「ご不便をおかけして申し訳ございません。業者を手配しますので、今週の木曜日の午後2時から4時の間に伺わせていただきますが、いかがでしょうか。」
木村:「その時間帯は大丈夫です。ところで、修理にかかる費用は私が負担するのでしょうか、それとも管理会社が負担するのでしょうか?」
担当:「通常の老朽化による故障であれば、管理会社が負担します。ただ、使い方に起因する場合は入居者のご負担になります。」
木村:「なるほど。それはいつ頃、どのように判断されるのですか?業者が来た当日に決まるのですか?」
木村さんの最後の発言が示しているコミュニケーションの目的として最も適切なものはどれですか?
- 担当者が費用負担の基準を恣意的に決めていると感じ、客観的な判断基準を文書で示すよう求めている。
- 費用負担の判断が自分に不利になることを懸念し、修理のキャンセルを間接的に伝えようとしている。
- 費用負担の結論がいつ、どのプロセスで確定するかを確認することで、解決策の全体的な流れと自分が関わるタイミングを明確にしようとしている。 (correct answer)
- 業者が来る日時について再度交渉したいと考え、別の日程を提案する前の布石として質問している。
Explanation: 会話問題で「発言の目的」を問われたときは、表面的な言葉だけでなく、話者が何を知りたいのか・何を達成しようとしているのかを読み取ることが大切です。
木村さんの最後の発言を丁寧に分解してみましょう。「それはいつ頃、どのように判断されるのですか?」→ 判断のタイミングと方法を聞いている。「業者が来た当日に決まるのですか?」→ プロセスの具体的な流れを確認している。つまり木村さんは、費用負担の結論がどのステップでどう確定するかを理解しようとしています。これがCの「解決策の全体的な流れと自分が関わるタイミングを明確にしようとしている」に正確に対応します。
Aが誤りなのは、木村さんが担当者の判断を「恣意的だ」と疑ったり、文書を要求したりする表現が会話中に一切ないからです。批判的なニュアンスを読み込みすぎています。Bが誤りなのは、修理のキャンセルを示唆する言葉はなく、むしろ木曜日の訪問を了承済みであるため、文脈と矛盾します。Dが誤りなのは、日程の再交渉への言及がなく、「いつ判断されるか」という質問を日程交渉の「布石」と解釈するのは根拠のない推測です。
学習のコツ: 「発言の目的」問題では、発言に含まれる疑問詞(いつ・どのように)に注目してください。それが話者の情報ニーズを直接示すことが多く、正解の根拠になります。